ファゾムからリーグへ – ファゾムをリーグに換算する方法
海図や海洋小説を読んだことがあるなら、ファゾムとリーグの両方に出会ったことがあるでしょう。これらの単位は航海の伝統に根ざしていますが、用途は全く異なります。ファゾムは水深の測定単位で、リーグは通常、海上の距離を表します。現在ではメートルや海里に置き換えられていますが、航海や文学、ダイビング記録などでは今も使われています。
それでは、ファゾムからリーグへの換算方法と、これらの単位が今も重要な場面について見ていきましょう。
ファゾムとは?
ファゾムは長さの単位で、6フィート(1.8288メートル)に相当します。昔は船乗りが水深を測るために使い、現在も米海軍やダイビングの分野で利用されています。名前は古英語の"fæðm"(抱きかかえること)に由来し、人が両腕をいっぱいに広げた長さを指します。
ファゾムがよく使われる例:
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水深を示す海図
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スキューバダイビングの記録や安全表
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歴史的な船の航海日誌や文学作品(例えば『白鯨』や『海底二万里』)
米国の最新のNOAA海図でも、特に古い地図や深海地域ではファゾムで水深を表示していることがあります。
リーグとは?
リーグは距離の古い単位で、船が1時間に進める距離の目安として使われました。リーグの定義には若干の違いがありますが、海事用語では1リーグは3海里、つまり約5.556キロメートルです。
1海里は約6,076.1フィートなので:
1リーグ = 18,228.3フィート = 3海里
歴史的にリーグはヨーロッパの船乗りに使われ、その後植民地時代の航海や文学探検にも採用されました。現在は海事では標準の単位ではありませんが、『海底二万里』のような文学作品によって象徴的に残っています。なお作品中のリーグは水深ではなく、水中で移動した水平距離を指します。
ファゾムをリーグへ変換する方法
まず、全ての単位を統一しましょう。
次のことがわかっています:
1ファゾム = 6フィート1リーグ = 18,228.3フィート
したがって、変換式は次の通りです:
リーグ = (ファゾム × 6)÷ 18,228.3
例:2,000ファゾムをリーグに変換
リーグ = (2,000 × 6)÷ 18,228.3リーグ ≈ 0.658
つまり、2,000ファゾムはおよそ0.658リーグに相当します。
すぐに計算したい場合は長さ換算ツールを使うか、他の換算ツールもご覧ください。
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豆知識
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1959年、米国はファゾムの長さを1.8288メートルと法制化し、国際ヤード・ポンド協定も同年に採用して他の英語圏と単位を一致させました。
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英国王立海軍は19世紀に公式にリーグの使用をやめましたが、20世紀に入っても水深の測定にはファゾムを利用し続けました。
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マリアナ海溝の最深部は約6,000ファゾム、約36,000フィート(約2リーグ)の深さがあります。
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ジュール・ヴェルヌの『海底二万里』は深さではなく海中での移動距離を指しており、よくある誤解の一つです。
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現代のNOAA海図でも特に古い地図や大縮尺図ではファゾムが水深の単位として使われています。
軍艦から創造世界まで — これらの単位が今も重要な理由
これらの単位は単なる過去の遺物ではなく、歴史や科学、外交の分野で実際の役割を果たしてきました。
第二次世界大戦中、太平洋を潜航する米英の潜水艦は水深をファゾムで測定していました。たとえばUSS Tangの伝説的な哨戒中、乗組員の記録にはファゾムで示された限界深度潜航の記述があります。
文学では、J.R.R.トールキンがリーグを用いて壮大な距離を表現しました。中つ国の地図では徒歩での旅程をリーグで示し、フロドとサムのモルドールへの旅は400リーグ以上に及びます。
現代の科学では、海洋学者が海の深さを調査する際に特に過去のデータを扱う場合、海里やファゾムで大規模な測定値を参照します。
法的には、領海はかつて陸岸から「3海里(1リーグ)」と定められていました。この規定は「大砲射程規則」に由来し、その国の支配範囲が陸上から発射できる砲弾の範囲まで及ぶとされたものです。
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古さと実用性の交差点
ファゾムからリーグの換算は日常的な計測ではあまり見かけませんが、これらの単位は今も海の地図作成や探検、海への語り口で使われています。ファゾムは深さの指標、リーグは移動距離の指標として、航海や戦争、文学、探検の長い歴史を今に伝えています。
次に海洋小説を読んだり航海図を見たりした際、その数値の意味を理解し、換算ツールも使いこなせるようになるでしょう。